夏の日の恋
現在、小説を同時並行で3本書いています。一つは、「死んでれら」のバンドの物語で、タイトルは「永遠の片思い」、そして小学生の頃の想い出からファンタジーにした「肝試し」、そして「心はハードボイルド」シリーズの「夜露に消えた希望」です。そして作詞作曲にウォーキング。精神的にストレスに追われているから、自分の趣味の時間を充実させて現実打破のきっかけを模索しています。いつかは、必ず夜明けがくるはず、そう信じる...
View Article静寂の彼方で ~ミャンマーでウクレレを~ 2
このインタビュアーがバガンは良いところだと何度も言うものだからバガンの地に行くことを決めたのだった。適当な旅行者である。 バガンは、飛行機で55分かかる。今回のミャンマーの旅は、飛行機移動が多くなった。ヤンゴンだけでも良いのだが、たぶんミャンマーにもう来ることはない思うので、「見所」を巡ることにしたのだ。...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 6
「橘、バンドを創らないか?」校舎裏の側溝掃除が終わりかけたとき水塚が箒をギター代わりにして弾くまねをして純を見た。「突然だな。どうしたんだよ」純は、驚いた表情で水塚を見た。「ここだけの話だけどさ臼田が転校生に恋したらしいんだ。もてるにはどうしたらいいか。臼田から相談を受けたんだよ。臼田さ、体はでかいんだけど蚤のハートなんだよ。」「だからさ、臼田のひとめぼれとバンドはどんな関係があるのさ?」純には、水...
View Article君に捧げる メロディ 1
太陽ぎらぎら 夏の日に ありさん達は 冬に備えて 甘い 甘い 食べ物を 運んでいます 青い空に 白い雲 黄色い向日葵の笑顔 ありさんたちは 一生懸命に働いています 夕暮れになると キリギリスさんがバイオリンの演奏 満天の星の中を綺麗なメロディが流れてます 働き者のありさん達は バイオリン弾きのキリギリスを “いつも遊んでいる奴”と嫌っていました ある日 子供のありさん達は 激しい雨の中で...
View Article君に捧げるメロディ 2
熱い陽射しが射す昼間も 土砂降りの雨の中でもキリギリスは バイオリンを 練習しました 一生懸命に働いているありさん達に 素的なメロディを届けるために 黄色く色づいたポプラがぱらぱらと散っていきしんしんと雪が舞う冬が訪れましたキリギリスは 雪の上で 倒れていました 夏の日雨宿りさせてもらった子供のありさんが 驚いた表情で 家に帰りました 「助けなきゃいけない」と思って 大人のあり達は...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 8
「おい、洋楽のコーナーだぜ」臼田は不安げに水塚を見た。だいたい洋楽には無関係なところで生活していた臼田は、綾が洋楽を聴くというだけで別の世界に思えたのだった。「あのコーナーは、BEATLESだな」「BEATLES?なんだそりゃ?」臼田は、BEATLESという単語が何を意味しているか判らず水塚を見た。中学生になると女子生徒は、洋楽を聴くようになる。小学校までは、歌謡曲に夢中になりアイドルにきゃーきゃー...
View Article心にスニーカー
本日は、平日休みと言うことでのんびり生活してます。午前中は、ギターを弾いたり、小説を書いたり、本を読んだり、まるで学生のような生活を送っています。高校時代、なぜか兼好法師に憧れていて、庵を結んで、花鳥風月を楽しみたいと思ったりしていました。...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 9
「6年か………6年後俺たち21だよな。どうなっているんだろう?想像つかないな」水塚が、ポールマッカトニーが使っていたバイオリンベースのレプリカを音あわせしながら呟いた。臼田は、ドラムで8ビートを刻んでいる。薄暗い倉の中が純達の青春の舞台となっていた。「あ、そうだ来週から“ニューシネマ”beatlesの三本立てをやるらしいぜ」...
View Articleクレパス画の悪戯 ~たいむかぷせる~
時の流れの中でセピア色の想い出達が 息を潜めて住んでいる写真達を忘れていた 1枚の朝顔が描かれたはがきがセピア色に淡く色づけてしてれた 30年前の約束 たいむかぷせるを開ける知らせだった 黄色く色づく大銀杏に 初恋のあの娘の想い出が散らばっている木造校舎帰りの曲はドボルザークの“家路” あの頃の些細な言葉や想い出がよみがえってくる 時の流れの中で...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 10
「綾さんにたとえ好きな人がいても俺好きなんだ」臼田は、ソーダ水を暫く見つめて一気に飲み干した。臼田は、この日を境に変わった。自分の弱い心を隠すために道化師の仮面を纏った。「まぁ、確かに俺たちのバンドを続ける理由はなくなった訳だ。どうする?」水塚も綾に恋人がいることに対してショックを受けたようだが冷静さを装って純と臼田を見た。「せっかくだから、バンドを続けようよ。1曲も演奏しないで解散なんか哀しすぎる...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 11
「ジョンってジョンレノンか?」純は、ギターを弾くのを止めて水塚を見た。純と水塚の間に緊張感が走り、二人のただならぬ気配を察した臼田もドラムから立ち上がった。「どうしたんだよ」臼田が、ステックを高らかに宙に放り投げ純と水塚を見た。「ジョンレノンが射殺されたらしんだ」水塚が信じられないという顔をして言った。「射殺?」純も射殺という言葉に驚いた。1980年秋ジョンレノンは、5年ぶりに音楽活動を再開するため...
View Article男と女の友情って? 1
男女の友情は、あるのかな。自意識過剰だった30代までは、男女の関係を求めますが、40代も過ぎると、恋愛感情は淡いものになり、話していて「楽」なのが女性かも知れません。女性の視点での物の見方が新鮮に思えるのも確かなことです。男女を超えて、話せる関係って昔は信じていなかったけれど、今は信じられます。 ここ数年、過去につきあっていた女性と再会したり、女友達も増え、自然体で話せるようになりました。...
View Article男と女の友情って? 2
「原稿の書きすぎで肩が凝ると向田さんが言っても、私は気軽に揉んであげようという気になったことがない。その代わり、帰りしなに私の洋服の肩にゴミがついていても、あの人は注意してくれるだけで、決して手を伸ばして取ってくれようとはしなかった。 「熱い肌を幾度合わせたって何もわからない人もいる。指一本触れもせず、十年経ってしきりと恋しい人もいる。人と人って何だろう、と考える。」...
View Article男と女の友情って? 2
「原稿の書きすぎで肩が凝ると向田さんが言っても、私は気軽に揉んであげようという気になったことがない。その代わり、帰りしなに私の洋服の肩にゴミがついていても、あの人は注意してくれるだけで、決して手を伸ばして取ってくれようとはしなかった。...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 12
「久しぶりに“LIVE”にでも行こうか」水塚がベースを弾くのを止めて純を見た。「それもいいな」純もギターを弾くのを止めて覚えたばかりの煙草に火をつけた。「“LIVE”に行くぞ」水塚が、ビートを刻んでいる臼田に大きな声で言った。楽器の残響が静寂に消えると同時に3人は倉から出て夕闇が暗闇にかき消され、張りつめたように空気がピーンとした空を見上げた。空にはカシオペア座や北斗七星といった冬の星座が凍てつきな...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 13
「違うの、妙に明るいときと物思いに耽っているときとであまりにもギャップがあって本当はどんな人なのか判らなかったら怖かったの……」 「外見が怖かったわけじゃないってさ、臼田、良かったな」...
View Article永遠の初恋 ~硝子細工の街~ 13
「違うの、妙に明るいときと物思いに耽っているときとであまりにもギャップがあって本当はどんな人なのか判らなかったら怖かったの……」「外見が怖かったわけじゃないってさ、臼田、良かったな」水口が調子に乗って臼田の肩を叩いた。臼田は、ますます苦い顔をした。純は、何故か臼田の気持ちが手に取るように判った。水塚は、悪い奴ではないのだが女性を前にすると気取ってしまうのである。純もその点が昔から鼻についていたのであ...
View Article前世の記憶
はじめて君と言葉を交わしたとき 懐かしい風が吹いた そんな気がした 遠い昔 君とどこかで 同じ時間を過ごしたのだろう 君の笑顔をクレパスで描いてみると 乾燥した現実を忘れさせてくれる 心が潤う 遙か彼方の記憶が 心のどこかに残っているのだろう 現実という川が僕と君を隔てている 同じ時間を過ごすことは 現実の世界では儚い夢 君への想いが募る 君への想いが時を遡る...
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