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Channel: かすみ荘にて
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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 6

「盆踊り、早く終わらないかなぁ」 ちゃぼが隣に座っている修一を見た。 「そうだな、早く終わらないかな」 修一は、水飴の二本の割り箸を回しながら目の前を踊りながら通り過ぎていく由美ちゃんを見ていた。盆踊りが終わると修一達の時間である。ここ数年盆踊りが終わると花火大会をするのである。 「そろそろ終わる頃だなぁ」 かんぴょうが、隣に置いてある茶色の紙袋を見た。紙袋の中には、線香花火やドラゴンや...

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情熱の光と影 ~スペインの旅~ 5

夕刻我が輩と「連れ」は、ビーチの側にある店に行った。メニューは、スペイン語。写真を見てパエリアを頼んだが、「パンかナンか」と尋ねてくるではないか。パエリアっておかず?さすがに不安になった。そして飲み物はシャングリアにした。シャングリアが大きな容器に入れられでんとテーブルの上に置かれた。シャングリアとは、ワインを炭酸水で割り砂糖とレモンを混ぜた飲み物である。そうこうしているうちにナンが運ばれてきた。パ...

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異邦人

昔から海外旅行に行くと必ず旅行記を綴っていました。20代の時初めて行ったインドの旅から書いています。大学ノートに異国の風景や出会った人たちを文章で綴っていました。時に流れの中で、感性やものの見方や書き方のアプローチが変わってきていることに驚きます。結婚する前は、アジアが中心で、結婚してからはヨーロッパが中心になり、つい最近は再びアジアに戻ってきています。1980年代後半、中国はまだ人民服を着ている人...

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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 7

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情熱の光と影 ~スペインの旅~ 6

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情熱の光と影 ~スペインの旅~ エピローグ

トレド美術館を後にして、我が輩達はスペイン広場で休憩した。広場の真ん中には、心の師であるドン・キホーテとサンパルチョの像。ゆきあったりばったりで、走り出してから考え、現実を妄想というロマンに変える、時代錯誤の騎士道を夢見るドン・キホーテが好きだ。そしてドン・キホーテを師匠とあがめるサンチョ・パルサも好きだ。で、広場のこの光景を見て、“どこかで見た風景であるぞ”と思ったのである。記憶を辿っていくとある...

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淡い夢

昨夜淡い色彩の夢を見たよどこか懐かしくて切ない夢を 「あの頃」の君が虹の上からひまわり畑でうな垂れている 僕に向かって 手を振っていたんだ 遠い記憶を辿ったら 君とのい想い出が 甘酸っぱい風に運ばれてきたよ 黄色く色づいた銀杏の葉が舞う中で 初めてキスしたことをセピア色の風景画に 柔らかなパステルが 淡い色に染めていった 「あの頃」と同じように 君は笑顔で手を振っていたんだ 思い出したよ...

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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 8

3枚目の写真   さよなら会...

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季節(ストレス)の中で

転勤して、ストレスが溜まっているのか、やたらいろいろな雑文や詩の様なものを胃殴っています。想い」と文章に大きな隔たりがあり、数は多いけど「質」が伴っているのか大きな疑問が残ります。そして、小説を二本同時に書き出すという暴挙に出ています。幾つか「詩らしきもの」を書いていたら、それが骨組みになり小説に変わってきています。小説は、骨組みは確かにあるんだけれど、登場人物が勝手に動き出して思わぬ展開になったり...

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忘れていた時の破片 ~イタリアにて~ 1

プロローグ 2004年 「イタリアに何回行ったけ?」 拙者は、旅行記を見ながら連れに訪ねた。 「3回かな」 連れは 食事の準備をしながら答えた。 「そうだよな、新婚旅行で行っているし、夏2回行っているよな」 旅行記に 2回のイタリア旅行は入っているのだが...

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硝子細工の街で ~初恋の風景~ 9

「気にすんなよ、人気投票なんか」とほおずき。 「修ちゃんの良さなんか女には理解できないんだよ」とかんぴょう。 「いつか修ちゃんの良さを判るよ」とちゃぼ。 “同情なんかすんなよ”...

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忘れられた時の破片 ~イタリアにて~ 2

2004年夏 京都旅行をし、イタリアに行くという贅沢な夏だった。そうだ、血圧が急にあがったのもこの年である。血圧など気にしていなかったのにいっきにあがったのである。厄年というのは 体に変調がくる時機なのかもしれない。そうだ、この年、友人Sが心筋梗塞で突然亡くなった。 こいつとは、高校時代「死んでれら」というバンドを結成し、中国に一緒に行った。そしてこいつの人生は...

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不思議な記憶

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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 10

「タイムカプセルを取り出すか。修ちゃん手伝ってくれよ」 サングラスにちょび髭のチャボが修一を見てにやりと笑った。ちゃぼとはもう別の世界なんだと思っていた修一にちゃぼが真っ先に声をかけてくれたので何故か嬉しかった。世界が違っても幼なじみに変わらないのだと思った。そしてあの日いつもふざけていたちゃぼが真剣な表情で「いつか修ちゃんの良さを判るよ」と言ってくれた事を思いだしていた。 「ああいいよ」...

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忘れられた時の破片 ~イタリアにて~ 3

飛行機に乗ること十数時間、ミラノ空港にたどり着いた。ミラノは、もう暗闇に包まれていて、空港の外は静かだった。空を見上げれば...

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すれ違いの向こう側

君と最後の時間を過ごしたのは 卒業パーティの後の 二人で行った赤煉瓦の喫茶店弥生三月の朧月が名残雪で霞んでいた 秋の午後は銀杏並木が黄色く色づき 恋人達が寄り添って歩いている 別れた時間の哀しい瞬間は 四季綴れ織りの時の流れの中で 優しい1枚の印象派の絵に変わっていた 君と再会したのは 君と別れてから10年後の 枯れ葉が舞う11月の同窓会 なぜか 照れた言葉が...

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忘れられた時の破片 ~イタリアにて~ 4

で、ミラノはベニスに行くための通過点でしかないのであります。ミラノは、スカラ座あたりとミラノの大聖堂と荘厳なミラノ駅ぐらいが見所なのかな。ミラノの大聖堂は、2年前修復中だったが、今回は修復が完了していて、威厳を放っていた。ミラノの大聖堂でダイアナ妃の葬儀が行われたような気がするんだけれど記憶違いかな。...

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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 11

「おめでとう」 修一とかんぴょうが乾杯していると酒に酔って顔を真っ赤になっているほおずきがやってきた。 「聡子ちゃんさ、夜スナックでアルバイトしているらしいぜ」 ほおずきが修一とかんぴょうを見た。 「嘘だろう」 修一が、笑いながらほおずきを見た。聡子ちゃんと水商売など一本の線で結びつかなかったし水商売などして欲しくなかった。 「だって聡子ちゃん、お嬢さん大学の英文科に通っているんだろう」...

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星屑の瞬き

君が初めてキャンパスに描いた絵は 灯りも見えない漆黒の世界だった 君の優しい心は 現実に切り裂かれいつしか笑顔を忘れていた 君が描く絵は心を隠すように黒く塗り 投げやりになっていた 君は時の流れの中で 何かを見つけようと必死だった いつの頃からか漆黒の世界に 青く輝く星座を描き始めた...

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硝子細工の街 ~初恋の風景~ 12

5枚目の写真...

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